本当は良くない?寝酒について
1.本当は良くない?寝酒について
皆さんは、寝酒をすることはありますか?
夜グッスリ眠るために、寝る前にお酒の力を借りることもあるかもしれませんが、お酒の力は強いもので、実はデメリットもあるのです。本項ではそんな寝酒についていくつか解説していきたいと思います。
2.寝酒は体に毒?
結論から言ってしまえば、「寝酒は入眠しやすくなるが、その質は落ちる」と言えます。
アルコールには麻酔薬のような神経を麻痺させる作用があり、精神的抑制が取れてリラックス効果があるので、眠りへ入りやすくしてくれます。また、血行も促進され、熱が放出されるため、深部体温が下がって寝付きやすくなるとされています。
ですが、問題はここからです。
アルコールは肝臓で分解されるのですが、一気には分解されず、いくつもの中間代謝産物(アセトアルデヒド、酢酸、覚醒物質、幻覚物質など)に分解されてから、水と炭酸ガスになって排泄されます。酔いが覚めた後も、その中間代謝産物は血中に存在し、心身に悪影響を与えます。特に、アセトアルデヒドには交感神経を刺激し、興奮させる作用があるので、安眠の妨げになってしまいます。更に、発がん性もあり頭痛の原因でもあるので、健康的にも有害です。それらの物質全てが分解されるまでには飲んだ量に応じて時間がかかる故、体も脳も休まらず、睡眠の質が落ちてしまうのです。
また、アルコールには利尿作用もあり、途中で目が覚めやすく、睡眠の質の敵です。
3.お酒の程よいたしなみ方
○寝酒よりも就寝3時間前までの“晩酌“
アルコールが体内に吸収され、その毒素が分解されるまでに少なくとも3時間かかると言われています。なので、時間帯として夕食と一緒にたしなむ晩酌として飲むのが望ましいです。お酒だけでなく食べ物を食べることによって、胃への刺激を軽減できます。食べ物はタンパク質の多い物がアルコール分解を促進するのでおすすめです。
○適量範囲内で飲む
厚生労働省が推進する“節度ある適度な飲酒量”は、1日平均純アルコールにして約20g程度とされています。
種類別のアルコール約20gを含む量
・ビール(度数5)・・・中ビン1本 500ml
・日本酒(度数15)・・・1合 180ml
・焼酎(度数25)・・・0.6合 110ml
・ウイスキー(度数43)・・・ダブル1杯 60ml
・ワイン(度数14)・・・1/4本 180ml
・缶チューハイ(度数5)・・・1.5缶 520ml
○寝酒なら温かいものを
どうしても寝酒が飲みたいなら、ブランデーやウイスキーのお湯割りや、温めた梅酒などがおすすめです。水やお湯などの割り飲みは、胃への負担を減らしてくれます。
4.まとめ
寝酒は一時的には眠りやすくなりますが、睡眠の質も悪くなり体への害もあるので、お世辞にも体に良いとはあまり言えません。量や時間を考えた上で程よく飲み、お酒と正しく付き合っていきましょう。
お酒買取コラム