日本酒の旬を楽しむ
1.季節ならではの日本酒を
季節ごとの野菜や果物っておいしいですよね。野菜や果物だけでなく、日本酒にも旬があります。1年を通して売られているお酒ですが、季節によって一番おいしい種類があります。今回は4つの種類をご紹介します。
2.寒造り
お酒造りに最も適しているといわれるのが10月~3月の間です。この寒い季節に作られるお酒のことを「寒造り」と呼びます。寒いため雑菌が繁殖しにくく、一定期間の低温状態が続くことが、お酒造りに向いている主な理由です。日本酒は製造過程で発酵させる必要がありますが、そのときの温度管理の観点から、冬の気候が最適といわれます。江戸時代に寒造りは確立され、現在でもその年の1番のお酒は寒い時期に行われています。
3.あらばしり
日本酒造りの中で発酵を終えた後に、酒袋に入れたりなどして「搾る」作業がされます。もろみを原酒と酒粕に分けるためです。このとき1番に出てきた部分が「あらばしり」と呼ばれます。
「あらばしり」はその名前の通り、フレッシュさが抜群です。薄く濁っていて、アルコール度数は低めです。「にごり酒」は、この「あらばしり」の1種です。
ちなみに、搾った順で、に出てくるのが「あらばしり」、次に出てくるのは「中汲み」、最後に圧力をかけて絞ったのが「責め」です。
あらばしりは「責め」のように強く絞られていないために、フレッシュさ、雑味なども含まれていて荒々しい風味です。
4.生酒
生酒は、一切火を通していないお酒です。冬に搾ったお酒を低温熟成させ、火を通さずに出荷されるのです。新酒とフレッシュさは同じですが、熟成して角が取れています。火を通していないため一般的に品質の変化は大きくあります。夏にぴったりな、軽やかでさわやかな味わいが特徴的です。
5.ひやおろし
これまでと同じように、冬にお酒の仕込みを始め、春先に搾られるお酒のことを「ひやおろし」といいます。しかし春にはまだ出荷されません。絞ったお酒はじっくりと寝かせて熟成させます。熟成することで味に落ち着きが出てきます。そして外気温と蔵の中のお酒の温度が同じになった秋にやっと出荷されるのです。
口当たりが滑らかで、まろやかなお酒になっています。
6.まとめ
季節ごとの日本酒をご紹介しました。日本酒は一言で片づけられるものではありません。四季折々とともに、楽しめる種類が変わるって風流で素敵ですね。日本酒をあまり飲んでこなかった方も、お気に入りの日本酒が見つかると幸いです。これを機に旬な日本酒を楽しんでください。
お酒買取コラム