お酒買取コラム

ワインの様々な「香り」

1.ワインの様々な「香り」

ワインを味わう上で大事な要素の1つには「香り」が挙げられるかと思います。一口に香りといっても、評論家やソムリエがよく語るその種類や表現の多さ、複雑さに首を傾げたくなることはありませんか?無論、星の数程もあるワインですので、モノにもよりますが、よくある代表的な系統などをいくつかご紹介したいと思います。

2.香りの構成要素2つ

①アロマ
ぶどう品種が持つ特徴や醸造過程から出る香りです。
より細かく分けると、
第1アロマ…ぶどう由来の香り
第2アロマ…ワインの醸造由来の香り
(第3アロマ…下記の②ブーケ。アロマに含めて言う場合もある)
②ブーケ(第三アロマ)
ワインの熟成過程で出る香りで、変わった複雑な香りが多い。

3.香りの主な系統・表現11つ

○花
バラ、アカシア、すみれ、乾燥花、蜂蜜などで、赤・白ワイン共に広く使われる表現です。

○エーテル(エステル香とも。発酵の際の副生成物の香り)
青林檎、青バナナ、キャンディなど。高級アルコール独特の複雑な香りの表現として使われています。

○果物
ベリー、林檎、トロピカルフルーツ、ベリー、柑橘類、乾燥フルーツ、ジャムなどで、赤ワインならカシスやプラム、ザクロ、白ワインなら柑橘類や林檎などに例えられています。

○植物
ハーブ、ピーマン、シダの葉など。野菜のフレッシュさやピーマンの青臭さ、ワインの若々しさの例えとしてよく使われています。

○芳香性
松、松の実、樹脂などで、特に赤ワインの一部に感じられる香りです。

○化学物質
アルコール、インク、ヨウ素、海の香りで、海辺のぶどう畑から造られたワインから感じられることが多くなっています。

○森林木
樽、生の樹木、鉛筆など。醸造で使われた樽の香りからこれらが連想されることが多いのです。

○香料
胡椒、シナモン、アニスなどで、シナモンなどは温暖な産地で樽熟成されたワインからよく感じられます。

○動物
なめし革、生肉、毛皮、濡れた犬など。瓶詰めして間もない、ピノ・ノワールの品種に感じやすい香りです。

○大地
土、鉱物、きのこなど。鉱石を多く含んだ土壌で造られた白ワインのミネラル感の表現に鉱物などがよく使われています。

○焦臭性
コーヒー、カカオ、焼きアーモンド、スモークなど。果実のフレーバーと樽の香ばしさが合わさった、樽熟成の進んだ赤ワインなどによく使われます。(※評論家や流派によって諸説あります)

4.ワインの香りを十二分に楽しむ「スワリング」

スワリングとはグラスをゆっくり回し、ワインを空気に触れさせる…いわゆるテイスティングの際によく見る手法です。

簡単に手順を説明します。
①ワインを揺らさないように気を付けながら、グラスをゆっくりと持ち上げて鼻に近づけて嗅ぎます。(このときの香りで、初めの消えやすいアロマを感じ取ります)

② ワインを空気接触させるためにグラスを回してスワリングし、もう一度香りを嗅ぎます。(これにより、初めのアロマが強まると共に、他のアロマやブーケが感じられてきます)

5.まとめ

ワインの香りは他にも数え切れない程あり、本項で紹介したものでさえ、まさしく氷山の一角に過ぎません。味に加えて香りも十二分に楽しみながら、奥ゆかしきワインの世界を堪能してみてください。

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